
― 蛤と筍、春の息吹を味わう ―(13,200円)
【⧁ ご予約はランチのカウンター席限定となります。】
春という季節は、土と海が同時に目覚める瞬間でもあります。
地中でゆっくりと養分を蓄え、やがて顔を出す筍。
潮の満ち引きの中で、静かに身を太らせる蛤。
この相反する二つの恵みを、ひとつの流れとして仕立てる——
それが、みつわの考える“和ガストロノミー”です。
京都の筍は、繊維がきめ細かく、えぐみが少ないのが特徴。
丁寧に手入れされた土壌の中で育つことで、旨味はより凝縮され、
ひと口で“春そのもの”を感じさせる味わいへと昇華されます。
一方、鹿島産の蛤は、殻いっぱいに身を宿し、
火を入れることでふっくらと膨らみ、海の滋味を静かに解き放ちます。
コースの中核となるのは、
『蛤と筍、そして山菜を合わせた春の鍋。』
山の苦味、海の旨味、出汁の余韻。
それぞれが主張しすぎることなく重なり合い、
やがて一つの調和へと導かれます。
さらに、今が最も脂の乗る時期を迎える金目鯛は、
醤油麹で静かに火入れし、旨味を引き出しながらも、軽やかで濃厚な後味へ。
前菜からお造りへと続く流れの中で、
味覚は少しずつ深まり、最後には“季節を食べた”という確かな余韻だけが残ります。
ご希望の方には、
蛤と筍の炊き込みご飯(+3,300円)もご用意。
鍋で重なり合った旨味を、最後は米に吸わせることで、
この一皿でしか味わえない“締めの完成形”へと導きます。
春は、一瞬で過ぎ去る季節です。
その儚さごと、味わいに変える。
それが、みつわの一皿に込めた「想い」です。

